帰省のついでに、瀬戸内海の直島にいってきました。
直島は小豆島とくらべるとマイナーな島ですが、香川県の小学生なら一度は遠足・海水浴なんかで訪れたことのある、美しい砂浜で有名な島です。
そこに、ベネッセコーポレーションによるアートプロジェクトが展開されていることはうっすら聞いていましたが、せっかくの機会なので、十数年ぶりに島に渡ってみました。
安藤忠雄氏設計による地中美術館(地中に埋まっている)、現代アートをあつめたベネッセミュージアム(野口里佳氏、杉本博氏の作品があります)、それらの近辺にちらばるスカルプチャーアート、アーティストが住み、家そのものを芸術作品として公開する「家プロジェクト」などなど、盛り沢山な内容。猛暑の影響もあってとても半日でまわりきれるものではありません。
今回のメインと思っていた地中美術館は、建物、展示されている作品空間の贅沢さもさることながら、そのしかけ、というか、物語性というか、なんだったらディズニーランドのシンデレラ城的な演出が白ずくめの学芸員嬢の雰囲気ともあいまって、ある種の宗教のような香りを感じさせました。アートと宗教。うーーーーん。
アートプロジェクトそのものは、駆け足ではなく、島にじっくり滞在して、自然とともにアートを楽しむつくりになっていて、宿泊客のみを対象としたアートツアーなんかも多彩で、日帰り客には若干消化不良なところがありました。いや、そりゃ一週間くらいぼーっとアートに浸れれば幸せだろうけど。日本のバケーション事情ではなかなかそれはむずかしいわけだから、駆け足客にもそれなりに楽しめるようなサービスがあるとモアベターだな、と思いつつフェリーにゆられながら島をあとにしました。瀬戸内の海がきれいだったから、まあいいか。